17-8鶏頭F4

この夏は記録的な猛暑が続いています。
猛暑の中でも、ひとは生きていきます。
前を向いて、進んでいくしかありません。

詩人の谷川俊太郎さんは、自分の生きる座標を求めて
宇宙に行きついてしまった、と言います。
「社会」という煩わしい日常を超えて、辿り着いたのが
宇宙だったという訳です。

詩は日常生活を生きるときの感動を言語を通じて
表現します。その手法が宇宙的である、というのが
「社会」に捉われている私には面白く感じられます。

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詩人から学んだことがあります。

ひとつは「視点」。
詩人は遥か彼方の宇宙に視点を持つ、といいます。
広大な宇宙に視点があると、日常では気づかない
発想や生き方が出来そうです。

もうひとつ、”美しいもの”への鋭い感覚。
画家が絵を通して美を表現するように、詩人は「言葉」を
通して美を語るのです。
”美しいもの”は日常では大した利益をもたらさない
かもしれませんが、美への感動を大事にする人々の
生き方を美しく磨く効用があります。

美しく生きる、という姿勢を谷川俊太郎さんは
教えてくれました。

(2018/8/5)

「詩を書くということ~日常と宇宙と」 
 谷川俊太郎   PHP研究所 2014年