2015年度のノーベル物理学賞受賞者である梶田隆章さん。
私の母校、K高校の出身であることを知ってビックリでした。
K高校では早速梶田さんの顕彰碑を建て、先日その
除幕式と記念講演があるというので出かけてきました。
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梶田さんは高校時代は弓道部だったそうで、見るからに
気が長く温厚そうな風貌です。
講演は、ニュートリノの質量の発見に関するものでしたが
その意味は難解で、残念ながら私には理解に余るもの
でした。

しかし梶田さんが講演で語ってくれたご自分なりの成功の
秘訣は興味深いものでした。
まず埼玉大学から東大大学院に進学できたのは、彼の成績
ではなかった由。 当時宇宙線解析のプロジェクトを開始
していた小柴教授は、どうやら成績以外の要素で梶田さん
を採用したらしいのです。

カミオカンデ装置による宇宙から降ってくるニュートリノの分析
には、膨大なデータの解析が必要となります。研究者たちには
何か月、何年にも及ぶ気の遠くなるような地道な作業が求め
られたのです。

これは想像ですが、梶田さんには新発見をもたらす「直観力」
だけではなく、人並み外れた気の長さ、粘り強い性格が
備わっていたのではないでしょうか。

一度始めたらとことんやり抜く持続力の強さ。立ち止まって
別の可能性を省みる柔軟性が、天才的に備わっているひとの
ように見えます。気が短くすぐに結論を求めたがる私のような
凡才とはそのあたりが根本的に違うようです。

  *   *   *   *   *   *   *  

梶田さんの生き方から次のメッセージが思い浮かびます。

 小さなチャレンジをする者は
 小さな成功を得る
 大きなチャレンジをする者は
 大きな成功を得る

これはチャレンジは大きいほど良い、という意味ではありません。
それぞれの目標は様々でいいのです。
しかし高い目標を掲げる場合は、リスクも高まるばかりでなく
達成に要する時間も長期になります。そのため、自分の意思の
持続力だけでなく、それを支える環境の確保がカギとなり、
それなりの「仕掛け」が必要となってくる訳です。

梶田さんは講演で、大切だったのは「良き仲間、良き師、良き
プロジェクト」だった、と述べています。
彼の成功にとって、励まし支えあう研究チームの仲間たち、
東大という組織などが重要な「仕掛け」だったに違いありません。

さて、私たちには何かやり遂げたいチャレンジがあるでしょうか?
小さなチャレンジだけでなく、時にはリスクを取って大きな
チャレンジをしてもいいのかもしれません。
そのとき、どんな「仕掛け」があるといいのでしょう。

私もちょっと大きめのチャレンジをしてみたくなりました。

(2016.5.22)